腸腰筋の機能解剖

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こんにちわ!アオです!

今回は腸腰筋の機能解剖についてです!

腸腰筋は

  • 腸骨筋
  • 大腰筋

この2つの筋肉からなるものです!

歩行や陸上をはじめとするスポーツ等にものすごく重要な筋肉です!

そして表層から中々触れることが難しい

インナーマッスルでもあります!

ぜひしっかりと理解しましょう!

腸腰筋の解剖学的特徴

上にも書きましたが腸腰筋は

腸骨筋大腰筋をあわせて腸腰筋と呼びます

腸骨筋の起始と停止は

起始腸骨内面の腸骨窩
停止大腿骨の小転子

大腰筋の起始と停止は

起始(浅頭)Th12~L5の椎体ならびに椎間板
(深頭)すべての腰椎の助骨突起
停止大型骨の小転子

支配神経は大腿神経(L1~L4)になります

腸骨筋と大腰筋は小転子に停止する手前で互いの筋線維を交叉し合うような走行をしていることから腸腰筋として扱われます

スカルパ三角のレベルでは、大腿動脈より外側に位置します

筋機能の特徴

・腸腰筋は

 股関節の屈曲を行う最も重要な筋肉

 です!

・大腿骨を固定した状態では腸骨筋は骨盤を

 前方へと引っ張るような作用が働きます

 つまり骨盤前傾の動きです

・大腰筋は腰椎が起始になりますので

 腰椎を前方に引き前彎を維持するような働き

 があります

 ただし

 これは腰椎の生理的彎曲である

 「前彎」アライメントでの話になります

 高齢者のような円背(脊柱全体が前方に

 カーブしている)姿勢の場合は腰椎が

 「後彎」アライメントになりますので

 大腰筋が働くと「後彎」を助長するように

 働きます

 よくセラピストも股関節屈曲の

 筋力訓練を行いますが

 筋力訓練の姿勢ややり方を配慮しないと

 円背を強めることになってしまいますので

 注意が必要です!

・股関節の過伸展時には

 骨頭の前方不安定性に対し腸骨大腿靱帯・恥

 骨大腿靭帯とともに制動し支持します

 股関節伸展時には骨盤と股関節の関係上

 大腿骨頭がかなり丸見えの状態

 なってしまうので

 この制動の役割も非常に重要です

臨床との接点

・腸腰筋の機能障害は股関節屈曲拘縮

 主要因となりえます

・股関節屈曲拘縮の検査には

 Thomas test(トーマステスト)が有名です

・Thomas testを行う際には非検査側の下肢を

 抱き抱えながら実施すると分かりやすいかな

 と思います!

・腸腰筋が拘縮してしまうと腰椎の代償的前彎

 を引き起こし腰痛の原因となる可能性もあり

 ます

・腰部脊柱管狭窄症にみられる馬尾性間欠跛行

 では腸腰筋の拘縮による二次的な腰椎の前彎

 が下肢症状の発現に関与しているケースが多

 いです

・腸腰筋トレーニングによるバランス機能の

 改善効果が報告されている。

・陸上選手においては、走行時のストライドの

 延長と腸腰筋機能との関係が注目されている

 実際陸上選手は速い人ほど腸腰筋がものすご

 く発達しています

・腸腰筋の腫れに伴う大腿神経障害には注意が

 必要です

関連する疾患

・関連する疾患としましては

股関節屈曲拘縮、 慢性腰痛、 脊柱管狭窄症、 変形性股関節症、化膿性腸腰筋炎 、腸恥包炎

などがあります

腸腰筋自体の疼痛に注意!

  • 股関節の深屈曲時 (しゃがみ込み動作) に鼠径部に疼痛を訴える
  • 歩行や走行時に立脚期後半に鼠径部に疼痛が出る

などの症例は臨床上時折経験することがあるのではないでしょうか?

X線撮影で股関節の骨性の要因が排除されているとすれば

その原因として

  • 腸腰筋の内圧上昇
  • 腫れ
  • 過緊張
  • 拘縮

などに伴う疼痛の可能性があります

臨床所見としては

  • 腸腰筋自体の圧痛
  • 触診で腸腰筋が鶏卵大に感じる
  • 何となく大腿前面がだるい (大腿神経関連の症状)

などの所見があるかもしれないのでしっかりと評価していくことが重要です!

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